学校内で発生した事故に関する調査・報告をサポートし、保護者の不満・不安を早期に解消
2024.05.15
私立中学校の休み時間中に発生した生徒同士の衝突負傷事故について、顧問弁護士が事実関係の調査と保護者への報告を初動対応からサポートし、迅速かつ円満に解決した事例
事故や不祥事などの危機発生時は迅速かつ的確な初動対応が事案解決の成否を分ける鍵になります
事故や不祥事などの危機が発生した場合、速やかに事実関係を確認し、落ち度があれば謝罪した上、原因や再発防止策を公表・説明する危機管理広報が必要になります。危機管理広報の目的は被害の拡大を防止することと、会社や学校の信頼を回復することです。危機管理広報は最初の一手を誤りやすく、かつ誤ってしまうと挽回が困難であることが多く、迅速かつ的確な初動対応ができるかどうかが、事案解決の成否を分けます。
初動対応から弁護士のサポートを受けることにより、迅速かつ的確な対応が可能になります
危機管理広報を適切に行うためには、前提として事故や不祥事の原因・被害拡大の可能性などの事実関係を速やかに調査する必要があります。十分な調査を行わず後に新たな事実が判明した場合、隠蔽と受け取られるおそれがありますし、原因が特定できなければ有効な再発防止策を講じることもできないからです。事実関係の調査の基本は関係する場所・物・人の確認と証拠化ですが、調査の順番や方法が分からず混乱することも多いため、専門家の支援が特に有効です。
速やかな調査と報告により、保護者の不満や不安を解消して事案の早期解決を実現しました
本事例では被害拡大の可能性はなかったため、学校全体への公表等は行わず、保護者への報告を念頭に調査を実施しました。現場の確認や関係する教職員を中心とした聴き取り調査を行った結果、生徒同士の不注意な行動から生じた偶発的な事故であり、学校に落ち度がないことが確認されました。保護者の不安を解消するため、負傷した生徒の状況確認など保護者とのコミュニケーションを多くとり、調査の過程での経過報告も実施しました。
事案解決後も危機発生時の対応マニュアルの作成や研修の実施など、各種サポートの提供が可能です
本事例では、負傷した生徒の怪我の程度が軽いものではなかったため、当初、保護者は不満をもち、事故原因の解明等を求めていましたが、弁護士同席のもとで学校側から調査結果の報告と再発防止策の提示、生徒の学習に遅れが生じないよう配慮を行うことの提案等を行った結果、納得して頂き、早期解決を実現することができました。その後、学校では、弁護士のサポートにより対応マニュアルの作成や初動対応を学ための研修を実施し、万が一に備えています。